山本 条太郎招へい教員 (YAMAMOTO Johtaro)
- 研究室
- 細胞機能科学研究室
- 研究テーマ
- 新規蛍光相関分光装置に関する研究開発
- 研究キーワード
生物物理学、光学、動態計測
研究内容
生きた細胞の中に存在する様々な生体分子は,常に拡散したり能動的に輸送されたりしており,この運動は生体分子が適切に機能するために重要な役割を担っている.細胞中の分子の運動を計測する手法の一つとして、蛍光相関分光法(Fluorescence correlation spectroscopy, FCS)があり、私はこのFCSの発展手法の開発を行っている。
・多点ホログラフィックFCS(MP-hFCS)
FCSにホログラフィー技術を導入することにより、複数点同時にFCS計測可能なMP-hFCSを開発した。従来のFCSでは測定点が1点に限られるという弱点を克服した。
・偏光依存FCS(Pol-FCS)
Pol-FCSは、分子のランダムな回転運動(回転拡散)と並進運動(並進拡散)を同時に計測可能である。我々は初めて生細胞中でのPol-FCS計測を初めて成功させ、生物学応用が可能であることを実証した。現在は高分子クラウディングの評価など、応用研究を展開中である。
・全光ファイバ型FCS(FF-FCS)
従来のFCS装置は高感度・高精度であるが、巨大かつ高価で、暗室内で使用する必要があり、更に使用の度に光学系の微調整が必要である。従って入手性や簡便性に難があり、これまであまり普及してこなかった。そこで光学系全てを光ファイバーに置き換えることで、小型・安価・調整不要のFF-FCSを開発した。FF-FCSは従来のFCSほど高感度ではないが、測定対象を適切に選択することで十分な精度で計測可能であることを実証した。現在は高感度化・多色化に向けて研究を進めている。
担当学部・大学院
- 理学部担当:
なし - 大学院生命科学院担当:
なし
所属
- 大学院先端生命科学研究院,先端融合科学研究部門,細胞機能科学研究分野
- 次世代物質生命科学研究センター,先端基盤ユニット