初めての異分野学会への参加

武川 祐一郎
生命融合科学コース・博士前期(修士)課程・1年
構造生物化学研究室

 

先端生命科学研究院・生命科学院では所属の学生に対する「スキルアップ支援」を実施しています。

対象は、「MC-DC一貫短縮修了コース(※)」の学生、及び、生命科学専攻(生命融合科学コース)及びソフトマター専攻の博士後期課程(DC)への進学を希望する優秀な博士前期課程学生(MC)・理学部 生物科学科(高分子機能学専修)4年生です。学生の研究能力向上のため、学会参加などへの支援を行います。

※生命融合科学コースまたはソフトマター専攻に所属する優秀な学生を対象として、標準修業年限(MC 2年、DC 3年)を短縮(MC 1-1.5年、DC 2-2.5年)しての博士学位の取得を目指すコース

 

支援を受けた学生によるレポートを紹介します。

生命現象の分野横断的な理解

私は狂犬病ウイルスが宿主免疫を回避する機構の解明を目指して研究を進めています。と言っても、実際にウイルスを扱っているわけではなく、蛋白質の立体構造解析というアプローチを取っています。私たちの研究は本場のウイルス研究者の方たちの目にはどう映るのか?それを知ることができれば、より広い研究の視点を持てるのではないか?と考え、今回私は第71回ウイルス学会学術集会に参加しました。

実際に学会に参加すると、予想以上の「異分野」が広がっていました。狂犬病ウイルスの話でも私の知らない興味深い話がたくさんあり、たった一種のウイルスに限っても研究の世界はこれだけ広く深いということに感銘を受けました。そして、新しい研究の世界に触れたことで、当初の目的通り自身の研究をさらに俯瞰的にとらえ、今一度自身の研究の立ち位置を確認する機会を得られました。

博士課程進学を目指している方は、ぜひ思い切っていつもと違う学会に参加してみてください。勇気を出して足を踏み出せば、自身の研究の視野が必ず広がるはずです。

最後になりますが、支援してくださった先生方、先端生命支援室の皆様にこの場をお借りして深く感謝申し上げます。

蛋白質を精製する機器と戯れています