【高校生対象】88(火):ひらめきときめきサイエンス「生命を担う不思議な高分子~を調べてみよう、操ってみよう」

【高校生対象】8月8日(火):ひらめき☆ときめきサイエンス「生命を担う不思議な鎖~高分子~を調べてみよう、操ってみよう」
2017/05/08
<高校生のみ対象>

ひらめき☆ときめきサイエンス

「生命を担う不思議な鎖~高分子~を調べてみよう、操ってみよう」

私達の学科では、DNAや蛋白質、糖鎖といった生体高分子が、細胞などの生体内でどのように働いているのか?という疑問に、生物・化学・物理にまたがる最先端の融合領域研究で挑んでいます。そこで、このイベントでは次の7つのテーマから1つを選んで、最先端の研究を体験してもらいます!

【日時】平成29年8月8日(火)9:00-16:30 (オープンキャンパス翌日)
【開催場所】北海道大学 理学部2号館
【募集対象】高校生40名
【申込締切】定員に達したため申し込みを締め切りました。
      応募ありがとうございました。

1)生体分子の構造を重さで決める~質量分析技術(定員6名) 

  ※このテーマは化学物質に過敏な方はご遠慮ください

我々の体を含め、すべての物体は分子でできており、その組み合わせに応じた重さ(質量)を持っています。質量分析技術では分子一つ一つの重さを調べることができるため、その分子がどのような原子の組み合わせでできているかがわかります。我々の体は核酸、アミノ酸、糖などが連なった生体高分子できており、その配列と組み合わせで機能が決まっています。分子の重さでその構造を探ってみませんか?

2)磁石の力で調べる生体分子の構造~化学から創薬まで活躍する核磁気共鳴技術(定員6名)

私たちヒトを含め、すべての生物は様々な「分子」から出来ています。この分子が色々な機能を持ち、複雑な生命現象が成り立っています。しかし、分子はサイズが小さく、顕微鏡でも観察することは困難です。そこで、分子の構造を調べるために科学者が用いるのが「核磁気共鳴(NMR)」と呼ばれる、磁気の力を使った技術です。当日は、実際の研究に使用されている核磁気共鳴装置を操作してスペクトルを測定し、分子の構造を調べる方法を体験します!

3)生体防御の最前線~タンパク質の作る不思議な世界。模型を作ってのぞいてみよう!(定員6名)

生物の生命活動には、タンパク質が必要不可欠です。タンパク質がそれぞれの「機能」を発揮するには、必ず決まった「構造」をとらなければなりません。私たちのグループでは、タンパク質の「機能」と「構造」との関係を研究しています。当日は、分子模型を使ってタンパク質の詳細な構造に迫ります。さらに、生体防御タンパク質「リゾチーム」を使って、細菌に対して作用する様子を観察します。タンパク質の「機能」と「構造」を、その目で確かめましょう!

4)シャーレの中で細胞に「骨」をつくらせよう!再生医療技術の最前線(定員6名)

再生医療という言葉をテレビやインターネットなどで目にする機会が増えてきました。iPS細胞などの多能性幹細胞に関連する新しい技術が次々と報告されています。しかしながら、丸ごとの臓器や組織を再構築することはまだできていません。私たちの研究室では、丸ごとの臓器や組織を再構築することを目的とした研究を進めています。このプログラムでは、私たちの体を支える骨組織を再生医療の技術を用いて構築することに挑戦していただきます。このことにより、再生医療技術の最新技術やその課題などについて学習していただきます。

5)DNA鑑定をしてみよう(定員6名)

DNA鑑定は犯人特定の有力な方法の一つとして広く用いられています。本コースでは、私たちが警察で、事件現場に残されたDNAと、数名の容疑者から採取したDNAから、犯人を特定するという設定のもとで実験を行い、DNAが現代社会にどのように利用されているのかを学びます。

6)体験☆負けるな小腸・がんばれ免疫!(定員6名)

小腸のパネト細胞 (Paneth cell)は、バイ菌がやってくるとαディフェンシンを分泌して自然免疫の作用ですばやく殺します。実験を通して「免疫」を体験しましょう。

① 免疫の現場、小腸の組織を見てみよう!
② 免疫の瞬間、αディフェンシンが細菌を秒殺するのを目撃しよう!
③ 免疫のエース、パネト細胞の顆粒を光らせてみよう!
マウスの小腸を色素で染色、位相差顕微鏡で観察し、さらに、 パネト細胞の顆粒にあるαディフェンシンを蛍光免疫染色して、 共焦点レーザー顕微鏡で詳しく観察しよう。

7)細胞の元気さの指標・ミトコンドリアの動きを見てみよう(定員4名)

細胞は生きています。ですが、生きていくためにはさまざまなエネルギーを取り込んだり(=食べる)、取り込むだけでは足りないものを細胞の中で合成する必要があります。この足りないものを合成する場として主に知られている細胞内小器官が「ミトコンドリア」です。ミトコンドリアを光学顕微鏡で観察すると、図説に載っているようなものとはまったく異なった見え方をします。また、生きている細胞ではミトコンドリアはかなり活発に動いていることがわかります。この動きは、細胞にダメージを与えると低下することから、「細胞の元気さの指標」を表すと考えられます。我々の体の活性にとても重要なミトコンドリアを、最新の蛍光顕微鏡を実際に使って観察してみましょう。

※このプログラムは、大学や研究機関で「科研費」(KAKENHI)により行われている最先端の研究成果に、直に見る、聞く、触れることで、科学のおもしろさを感じてもらうプログラムです。

【問い合わせ先】hirameki[at]sci.hokudai.ac.jp
※送信時は[at]を@に変更して下さい。