多様なルーツをもつ人々と交流して気づいたこと

石原 颯馬
理学部生物科学科(高分子機能学)・3年生(当時)
アメリカ合衆国、ハワイ州
2022年1月~2022年5月

英語力に自信がついた

私は2022年1月から約5か月間、北大の交換留学プログラムを利用してハワイ大学マノア校に留学してきました。

TOEFL iBTの点数が低かったことで、英語の授業を2つ履修する必要がありました。当初は専門の授業を5つ取る予定でしたが、「Cell and Molecular Biology」、「Evolutionary Biology」、「Bioinformatics」の3つのみを履修することになりました。「英語をもっと勉強しておけば、専門の授業を多く受けることができたのに」と後悔しました。でも、英語の授業ではアカデミックライティングや日常会話について学ぶことができ、それが今でも大いに役立っているので、結果的には受講できてよかったです。

アメリカではアクティブラーニングが徹底されています。授業中に近くの人と相談して問題を解く時間が設けられていることや、積極的に質問をする姿勢に驚きました。

また、授業で仲良くなった友人と、図書館のミーティングルームを使って勉強やプレゼンの準備を一緒にしたことは、英語でのディスカッションの自信につながりました。

与えられる課題は多いですが、しっかり計画を立てて取り組めば、友人と外出する時間も十分に取ることができます。

留学先での楽しみと苦労

ハワイは海との距離が非常に近いです。平日に授業と課題を効率よくこなせば、休日(たまに放課後)はビーチに行ってサーフィンをレンタル(2時間でたったの$10でした!)して楽しむことができます。

現地学生や交換留学生の友人と登山に行くこともありました。ハワイの山は、山頂から広大な海を眺めることができます。どの山も絶景だったことが心に残っています。

Pali Notchesという山の登山中…

留学期間中は急激に円安が進み、元々高い物価に拍車がかかり、財布に大打撃を食らいました。ハワイ名物のポケ丼(魚介類の切り身を乗せた丼)は、外食の中ではリーズナブルな方なのですが、それでも2,000円程度かかるので、食べるときは出費を覚悟しなければなりません。

お気に入りのポケ丼:約$17

私は寮に住んでいました。2人1部屋で、バス・トイレを4人で共有というスタイルです。寮生活で唯一困った事は、ルームメイトとの関係です。彼は整理整頓をするのが苦手でした。英語での会話に慣れてきてからは、ただ我慢するだけでなく、片づけて欲しいと意見を言うようにしました。しかし、何回頼んでも片づけてくれることはありませんでした…。寮に住むことは、いつでも友人に会えるという点でおすすめですが、ルームメイトとの関係で悩むことはあるかもしれませんね。

セメスター(学期)の間に春休みが10日ほどあるので、大学のあるオアフ島以外にカウアイ島、マウイ島、ハワイ島(ビッグアイランド)等の島も観光してみることをおすすめします。これらの島は観光地化が進んでいないため、多様な地形と生態系を見ることができ、とても感動しました。

カウアイ島のPu’u Ka Pele展望台
マウイ島のHaleakalā国立公園

国際交流で大切なこと

交換留学生のほとんどは、韓国や日本から来ていましたが、シンガポール、カナダ、ドイツ、フランスなどから来ている学生とも交流しました。多様な国籍を持つ学生と、文化の違いについて語り合うことは、非常に貴重な体験でした。

察する能力が高い日本文化の影響からか、時々「空気を読む」ということを知らないうちに相手に期待してしまっていることがありました。自分の考え方が、いかに日本の文化に基づいているかに気付きました。他の文化を知ることで、柔軟な考え方ができるようになったと感じます。国際交流では、文化の違いを理解することが大切だと学びました。

みなさんも、ぜひ留学をして、文化の違いを体感してみることをおすすめします。留学は、あなたの価値観を大きく変える経験になることでしょう。