藤原 杏吏
理学部 生物科学科(高分子機能学)・4年
数理生物学研究室
先端生命科学研究院・生命科学院では所属の学生に対する「スキルアップ支援」を実施しています。
対象は、「MC-DC一貫短縮修了コース(※)」の学生、及び、生命科学専攻(生命融合科学コース)及びソフトマター専攻の博士後期課程(DC)への進学を希望する優秀な博士前期課程学生(MC)・理学部 生物科学科(高分子機能学専修)4年生です。学生の研究能力向上のため、学会参加などへの支援を行います。
※生命融合科学コースまたはソフトマター専攻に所属する優秀な学生を対象として、標準修業年限(MC 2年、DC 3年)を短縮(MC 1-1.5年、DC 2-2.5年)しての博士学位の取得を目指すコース
支援を受けた学生によるレポートを紹介します。
世界は数理に満ちている
この度、スキルアップ支援を活用し、2025年7月7〜11日に京都で開催された「数理生物学会(ACMB-JSMB 2025)」に参加させていただきました。真夏日の京都での5日間にわたる長丁場でしたが、数百人が集う大規模な学会であり、非常に刺激的な時間を過ごすことができました。

私は現在、腸内細菌叢のような複雑な微生物群集の数理モデルについて研究しています。より実践的なデータ解析技術や数理的アプローチを学ぶこと、たくさんの人と交流することを目的に、本学会への参加を決めました。
国際会議ということもあり、英語での講演が多く、国内外の研究者による研究成果を拝聴できる貴重な機会となりました。数理生物学という大きな分野の中でも、実験から理論まで多様な発表があり、自身の興味を中心に幅広く聴くことができました。
今回は、発表は行わず聴講での参加でしたが、懇親会やポスターセッションの場で他大学の学生や研究者と交流し、自分の研究についても話すことができました。今後の研究に向けた具体的なヒントを得るとともに、学外の人との対話を通じて、自分の研究への理解がより深まったと感じています。