アジアアフリカとの糖鎖研究ネットワーク

先端生命科学研究院では、2024年9月6日(金)にCore-to-Coreプログラム(研究拠点形成事業)のキックオフシンポジウム「グリコタイピングが拓く次世代物質生命科学ネットワーク」を開催しました。

日本、エチオピア、インドの3か国から研究者が参加

Core-to-Core(コアトゥーコア)プログラムでは、先端的かつ国際的に重要な研究課題について、日本と他国の研究拠点(コア)の協力関係を作ります。さらに次世代を担う若手研究者の育成も行います。

比能 洋教授(先端生命科学研究院)らが参画する「次世代物質生命科学ネットワーク」は、今年度(2024年度)から3年間で、特にアジア・アフリカ地域において重要な研究課題に取り組みます。糖鎖の質量分析から得られる糖鎖構造情報(グリコタイプ)を活用し、疾患の診断やワクチン開発などを目指します。

シンポジウム会場の様子

キックオフシンポジウムの午前中のセッションでは、比能 洋教授が趣旨説明を行った後、中核技術を北海道大学博士後期課程のFeleke Dereje氏、June Chelyn Lee氏がそれぞれ紹介ました。続いて、エチオピア拠点コーディネーターのSolomon Tebeje准教授(アディスアベバ大学)、インド拠点コーディネーターのShobith Rangappa博士(アディチュンチャナギリ大学)がそれぞれの拠点について紹介しました。

午後のセッションでは日本国内ネットワーク各拠点中核研究者である秀島 翔 准教授(東京都市大学)、一柳 剛 教授(鳥取大学)、小林 純子 准教授(長崎大学)、がそれぞれの拠点について紹介した後、最後にこの事業の前身となった2013年の拠点形成事業においてインド拠点コーディネーターであったK. S. Rangappa教授(マイソール大学前総長)の基調講演が行われました。

各講演後、コーヒーブレイク、および日本側中核拠点である次世代物質生命科学研究センター前緑地で開催された懇親会では互いの技術と連携の将来ビジョンに関して活発な意見交換が行われました。

基調講演を行うRangappa教授

エチオピアとインドから参加した若手研究者は、シンポジウムの後も2か月ほど日本に滞在。国内の若手研究者と共に、北大で開発された新技術基盤を学びます。アジア・アフリカから世界に広がる、次世代物質生命科学ネットワークにご期待ください!

比能 洋教授(前列左端)と共に、芳賀 永 先端生命科学研究院長(前列中央)を表敬訪問した「次世代物質生命科学ネットワーク」のメンバーたち
関連リンク

研究拠点形成事業(日本学術振興会)