高純度硬化性アルギンゲル骨髄由来間葉系幹細胞または骨髄濃縮液の併用による椎間板組織再生効果とそのメカニズムおよび力学的安定性を証明しました

北海道大学大学院医学研究院機能再生医学講座整形外科学教室の筌場大介医員、同大学大学院医学研究院脊椎・脊髄先端医学分野の須藤英毅特任教授らの研究グループが、アルギン酸を基盤とした高純度硬化性ゲルと骨髄由来間葉系幹細胞または骨髄濃縮液の併用による椎間板組織再生効果とそのメカニズムおよび力学的安定性を証明し、2020年および2022年のEBioMedicine誌、2021年のJournal of Bone and Joint Surgery誌において報告しました。

椎間板の再生能力は著しく低く、組織再生を目指した新規治療法の開発が求められている。本研究ではアルギン酸を基盤とした高純度硬化性ゲルと骨髄由来間葉系幹細胞の併用による椎間板組織再生効果とそのメカニズムをEBioMedicine誌において2020年に報告し、さらに超高純度ヒト間葉系幹細胞併用による大動物を対象とした性能評価試験と力学試験を実施し、同誌において2022年に報告した。また、高純度硬化性ゲルと骨髄濃縮液による椎間板再生効果と力学的安定性をJournal of Bone and Joint Surgeryに誌おいて2021年に報告した。これらの成果を踏まえ、現在は医師主導型の探索的治験に移行し、近い将来、変性椎間板に対する再生治療方法としての上市を目指している。