英国王立化学会のホライズン賞を受賞(龔剣萍教授)

龔 剣萍(グン チェンピン)教授(先端生命科学研究院、WPI-ICReDD(化学反応創成研究拠点))が所属する米国国立科学財団分子最適化ネットワークセンター(NSF Center for Molecularly Optimized Networks, MONET)のチームが、英国王立化学会(Royal Society of Chemistry)のホライズン賞(Horizon Prize)を受賞しました。

龔剣萍教授(6列目上)を含むNSF分子最適化ネットワークセンターのチームメンバー。スティーヴン・クレイグ教授(4列目上)とマイケル・ルビンスタイン教授(8列目下)は、次世代物質生命科学研究センターのソフトマター国際連携ユニット(SMCR)にも所属している。(画像提供:英国王立化学会)

英国王立化学会の賞は、世界で最も歴史と権威のある賞のひとつであり、化学分野の発展に貢献した個人、チーム、組織の功績を称えています。この賞は、世界中の化学分野で優れた研究を行っている人々に授与されます。MONETチームは、埋め込まれたメカノケミカル反応が架橋ポリマーネットワークの力学的限界に与える影響と可能性を実証したことで受賞しました。

タイヤのトレッドや人工心臓の弁は、繰り返し使用されることで摩耗します。研究チームは、伸縮性をもつ素材が最終的にどのように壊れていくのかを理解し、対処するために独創的な視点を取り入れました。鍵となるのは、使用中に材料内で小さな化学反応を引き起こすことです。適切な化学を用いれば、個々の化学結合で起こる現象が、それが組み込まれた材料の力学的限界に劇的な影響を与えます。ある例では、材料が破れる速度をおよそ100倍遅くすることができ、技術的進歩への道を開くことが期待されます。

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