生命現象の分野横断的な理解

吉川 一歩
ソフトマター専攻・博士後期課程・1年
蛋白質科学研究室

 

先端生命科学研究院・生命科学院では所属の学生に対する「スキルアップ支援」を実施しています。

対象は、「MC-DC一貫短縮修了コース(※)」の学生、及び、生命科学専攻(生命融合科学コース)及びソフトマター専攻の博士後期課程(DC)への進学を希望する優秀な博士前期課程学生(MC)・理学部 生物科学科(高分子機能学専修)4年生です。学生の研究能力向上のため、学会参加などへの支援を行います。

※生命融合科学コースまたはソフトマター専攻に所属する優秀な学生を対象として、標準修業年限(MC 2年、DC 3年)を短縮(MC 1-1.5年、DC 2-2.5年)しての博士学位の取得を目指すコース

 

支援を受けた学生によるレポートを紹介します。

生命現象の分野横断的な理解

スキルアップ支援を活用させていただき、2024年11月6日からの3日間、横浜で開催された第97回日本生化学会大会に参加しました。

生化学の第一線で活躍されている研究者の方々によるシンポジウムをはじめとした、貴重なご講演を拝聴する機会となり、大変勉強になりました。中でも、私はアレルギー発症の原因タンパク質を研究対象としているということもあり、免疫に関わる細胞学的、組織学的研究には特に刺激を受けました。普段は、分子レベルのミクロな視点でタンパク質を解析しているため、よりマクロな研究に触れる機会はあまり多くありません。生化学会は非常に規模が大きく、そういった馴染みのない研究分野の発表にも多く足を運ぶことができました。

一つの生命現象をとってみても、異なる生物の階層から、様々なアプローチで理解できるということに研究の奥深さを感じています。今回の学会参加は、自身の研究課題を俯瞰し、広い視野で見つめ直す良い機会となりました。今後もこの経験を無駄にせず、日々の研究活動に励んでいこうと思います。

パシフィコ横浜ノース。講演は10以上の会場で同時進行されるという圧巻の規模でした。
会場から見えるみなとみらいの眺望。