「植物」観点で自身の研究を見つめる

赤坂 美穂
ソフトマター専攻・博士前期(修士)課程・1年
蛋白質科学研究室

 

先端生命科学研究院・生命科学院では所属の学生に対する「スキルアップ支援」を実施しています。

対象は、「MC-DC一貫短縮修了コース(※)」の学生、及び、生命科学専攻(生命融合科学コース)及びソフトマター専攻の博士後期課程(DC)への進学を希望する優秀な博士前期課程学生(MC)・理学部 生物科学科(高分子機能学専修)4年生です。学生の研究能力向上のため、学会参加などへの支援を行います。

※生命融合科学コースまたはソフトマター専攻に所属する優秀な学生を対象として、標準修業年限(MC 2年、DC 3年)を短縮(MC 1-1.5年、DC 2-2.5年)しての博士学位の取得を目指すコース

 

支援を受けた学生によるレポートを紹介します。

「植物」の観点で自身の研究を見つめる

今回、神戸大学で開催された第42回日本植物バイオテクノロジー学会(神戸)大会への参加にあたり、スキルアップ支援を活用させていただきました。

この学会には、遺伝子や代謝経路など植物の生体の仕組みや働きを解明し、社会展開を目指す方々が多く集まっています。専攻分野も理学、農学、工学など様々であり、研究対象とする植物種も様々です。課題解決のための独特なアプローチ方法による研究が沢山あり、中には生成AIを用いた最先端のお話も伺うことができ、大変刺激を受けると共に、私自身の研究のモチベーション向上にもなりました。

私は普段、倍数体作出による育種を行ったクワの葉や実代謝産物や有用成分について、NMR(核磁気共鳴)装置という分析機器を用いたメタボロミクスによる研究をしています。今回ポスター発表をさせていただきましたが、今まであまりなかった「植物の生体」の観点で見ていただく事が多かったです。単なる物質濃度の違いにとどまらず、細胞内での化学反応や実験での処理による影響を踏まえたアドバイスをいただき、大変勉強になりました。

学会や懇親会は終始和やかな雰囲気で、私も同世代の学生と研究や進路についての交流をするなど、楽しく過ごすことができました。最後になりましたが、このような貴重な機会を与えてくださったこと 、並びに日頃お世話になっている先生方に深く感謝申し上げます。

学会は、神戸の街並みを見渡せる神戸大学で行われました。
会場からの眺め。神戸大学は六甲山の麓にあります。
懇親会では食用に生産されたゼニゴケが振舞われました。

これまでの先輩レポート