玉置 信之教授 (TAMAOKI Nobuyuki)
- 研究室
- 分子情報科学研究室
- 研究テーマ
- 光駆動分子機械の創成
- 研究キーワード
フォトクロミック化合物、分子機械、モータータンパク質、微小管、キネシン、アゾベンゼン、液晶、自己組織化、分子間相互作用、有機合成化学、キラリティー
研究内容
私たち生物は、無生物であるのただの物質と同様、分子からなっているにもかかわらず、自ら環境を感知し、判断し、行動を起こす。 一見特別な物質、生物の何が他の物質と変わりなく、何が特別なのかを明らかにすることは未だに現代科学の重要な課題である。 われわれは、生体を観察するのとは逆に、生体が実現しているさまざまな情報機能を、人工分子を合成して構築することにより、生体をより深く理解できると考えている。 そのような研究は、人に有用な分子機能材料を実現することにも役立つ。
生体内で、情報は分子または分子組織体の構造として蓄えられ、また、分子間相互作用を介して移動する。また、光は、情報とエネルギーを同時に担うメディアとして、 生体のみならず実生活においても重要である。我々は、それらの点に着目し、分子構造変化が精密に制御された光反応を設計し、それに続く分子間相互作用の変化を調べることで、 光エネルギーで駆動する分子機械や新しい光センサー、分子システムを構築することを目指している。
担当学部・大学院
- 理学部担当:
生物科学科(高分子機能学),協力講座 - 大学院生命科学院担当:
生命科学専攻,生命融合科学コース,生命物質科学
代表的な研究業績
Noushaba Nusrat Mafy, Kazuya Matsuo, Shota Hiruma, Ryota Uehara and Nobuyuki Tamaoki, “Photoswitchable CENP-E inhibitor enabling the dynamic control of chromosome movement and mitotic progression”, J. Am. Chem. Soc., 2020, 142(4), 1763-1767
Noushaba Nusrat Mafy, Yuna Kim, Reji Thomas, Takehito Akasaka, and Nobuyuki Tamaoki, “Molecular Crankshaft Effect Converting Piston-like Molecular Motion to Continuous Rotation of Macro Objects”, ACS Appl. Mater. Interfaces, 2019, 11 (16), 15097-15102
Yuna Kim, Ken’ichi Aoki, Masaya Fujioka, Junji Nishii, and Nobuyuki Tamaoki, “Pressure-Induced Transition of Bisamide Substituted Diacetylene Crystals from Non-Photopolymerizable to Photopolymerizable State”, ACS Appl. Mater. Interfaces, 2018, 10(42), 36407-36414
K. R. Sunil Kumar , Takashi Kamei , Tuyoshi Fukaminato , and Nobuyuki Tamaoki, “Complete ON/OFF Photoswitching of the Motility of a Nanobiomolecular Machine”, ACS Nano, 2014, 8(5), 4157-4165
Nishad Perur, Masao Yahara, Takashi Kamei, Nobuyuki Tamaoki, “A non-nucleoside triphosphate powering kinesin-microtubule motility with photo-tunable velocity”, Chem. Commun, 2013, 49, 9935-9937
北大研究者総覧参照
(https://researchers.general.hokudai.ac.jp/profile/ja.-bdJxYR-caVkAY3J7h.JZw==.html)
備考
<オフィスアワー>
・訪問受け入れ日時:講義期間中はいつでも
・居室:創成科学研究棟 04-302室
※不在の場合があるため下記メールアドレスへ事前連絡の上来室してください。
tamaoki[at]es.hokudai.ac.jp