野々山 貴行准教授 (NONOYAMA Takayuki)
- 研究室
- ソフト&ウェットマター研究室
- 研究テーマ
- バイオセラミックスと高強度ゲルの融合、サーモアクティブハイドロゲルの創製
- 研究キーワード
DNゲル、相分離、バイオセラミックス
研究内容
(1)軟骨組織は、怪我や疾病、老化等によって劣化・欠損が生じても自然治癒はほとんど望めない、消しゴムのような使い切りの組織です。現行の根本治療として、硬いマテリアルに置き換える人工関節置換がありますが、正常な組織も切除せざるを得ないだけでなく、長期間使用において緩みが生じるなど、臨床的問題があります。そのため、より天然組織に近い物性の次世代人工軟骨や究極的な組織再建が強く望まれています。私たちは人工軟骨として要求される物性を満足する高強度ゲルを開発し、更に長期間所定の位置へ強固に固定する技術開発を進めています。天然の軟骨組織が骨組織と連続的に接合していることに着目し、骨の無機主成分をゲルに複合すると、骨再生がゲルの内部へ進展し無毒で強固な接着が達成できます。また、バイオセラミックスとゲルを複合させることで高強度複合材料の創製も行っています。
(2)一般的な高分子材料は、低温で硬いガラス状態として振る舞い、ある温度を境に高温で柔らかいゴム状態に変わります。私たちは、この一般的な高分子の熱挙動と全く逆の、高温で1000倍以上硬くなる温度応答性のアクティブマテリアルの創製を行っています。この材料は非常に安価で無毒な原材料を用いて極めて簡単に作製でき、何度でも繰り返し硬くすることができます。この材料は、熱に応答するスマートプロテクターや、日光からの熱を吸収し室内の温度上昇を低減する熱吸収材としての応用を目指しています。
担当学部・大学院
- 理学部担当:
生物科学科(高分子機能学),基幹講座 - 大学院生命科学院担当:
ソフトマター専攻,ソフトマター材料科学
代表的な研究業績
北大研究者総覧参照
(https://researchers.general.hokudai.ac.jp/profile/ja.dfe5246c0b32ac2f520e17560c007669.html)
備考
<オフィスアワー>
・訪問受け入れ日時:講義期間中はいつでも
・居室:次世代棟3階
※不在の場合があるため下記メールアドレスへ事前連絡の上来室してください。
nonoyama[at]sci.hokudai.ac.jp
所属
- 大学院先端生命科学研究院,先端融合科学研究部門,ソフト&ウェットマターの科学研究分野
- 次世代物質生命科学研究センター,国際連携ユニット,ソフトマター国際連携ユニット(GI-CoRE協力拠点)