やりがいを求めて研究の道へ

2023年10月20日(金)、細胞装置学研究室が主催する研究セミナー&キャリアパスセミナーが行われました。講師は、公益財団法人がん研究会がん研究所の野澤 竜介(のざわ りゅうすけ)さんです。

野澤 竜介さん

野澤さんは2007年に理学部生物科学科(高分子機能学)を卒業後、大学院生命科学院 生命科学専攻に進学し、2011年に博士の学位を取得しました。現在は東京・有明にある、がん研究所に勤務しています。

研究セミナーでは現在取り組んでいる、細胞分裂時に染色体の動きを制御するメカニズムについての研究を紹介しました。引き続き行われたキャリアパスセミナーでは、自身の留学経験や進路選択について語りました。

キャリアパスセミナーの内容を紹介します。

 

やりがいのあるものを持ち続けたい

大学4年からポスドクまで小布施 力史先生(現・大阪大学教授)の下で染色体の研究をしていました。研究という、やりがいのあるものを持った人生を送りたいと、研究者を目指しました。

留学がおすすめ!

ポスドクのときに6年間、スコットランドのエディンバラ大学へ留学しました。

北大にいたときは研究室に長時間滞在し、できるだけ多く実験をして研究を進めていました。留学先の研究室は仮説立案や議論に時間をかける方針で、必要な実験を終えたら夕方には帰宅します。全く異なる研究スタイルが身に付くことで、研究の進め方の選択肢が増えました。

留学先には、様々な国から異なる文化を持ったメンバーが集まっていました。違うことが当たり前の環境では「自分は自分、他人は他人」で仕事をします。個人主義の環境を経験してから、他人に対して必要以上に気を使わなくなり、楽になったと感じます。

留学先のエディンバラについて紹介

売り込み作戦

留学先を探すときは、受け入れてほしい先生に「今度、国際学会でそちらへ行くので、ついでにあなたの研究室でセミナーをさせてください」と連絡しました。研究成果を聞くだけなら損はしないと大抵は歓迎されます。お互いを知る機会を作ると、あとはトントン拍子に話が進んで留学先が決まりました。

プレイヤーからマネージャーへ

実験が好きで、ずっとプレイヤーとして研究していきたいと思っていました。ところが最近は考えが変わり、一つ一つの実験よりも「がんを知る」などのまとまった研究をしたいと思うようになりました。全て自分の責任で研究をマネージすることが一人前だと思うので、今後機会があれば自分のグループを持ってみたいです。

研究という職業

研究は、スポーツや芸術に近い文化活動だと思います。自らの意思で、設定した目標に向かって自分を高めていくような職業です。

僕は研究が好きなので続けています。9割はつらいけれど、残りの1割が楽しい。誰かに言われたからではなく自分がやりたいと思うなら、研究の道に進んでみるといいのではないでしょうか。

セミナー参加者からの質問に答える

キャリアパスセミナーには学部生・大学院生・教職員、合わせて36名が参加。質疑応答では「留学先はどのように選んだのか」「学位が取れるかどうか不安だがアドバイスはあるか」など多くの質問が寄せられました。在学生が先輩の体験談を聞く貴重な機会となりました。