認知症の診断技術を包括的に研究するため、北海道大学と凸版印刷株式会社は共同で産業創出部門「認知症包括研究部門」を開設しています。2023年5月15日(月)にフード&メディカルイノベーション(FMI)国際拠点において、キックオフミーティングが行われました。
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高齢者の増加に伴い、認知症の予防・治療法の開発、ケアへの取り組みは、喫緊の社会課題となっています。
凸版印刷は、印刷技術から進化した微細加工やデジタル計測の技術を活用して、高感度蛍光検出技術「Digital ICA®」を開発、医療分野への貢献を目指しています。一方、本学は認知症研究拠点を設立し、認知症と共生できる社会を目指す取り組みを進めています。
凸版印刷の技術と本学の学術的知見を融合することで、認知症の早期診断法の確立を目指します。先端生命科学研究院の門出 健次教授と湯山 耕平客員准教授の研究グループも参画しています。
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キックオフミーティングでは、本学の寳金 清博 総長と凸版印刷の糸井 健執行役員があいさつし、双方の担当者から開発中の認知症早期検出技術やデバイスについての発表が行われました。
懇親会では、認知症機能低下予防が見込まれるMIND DIET(マインド食)が提供されました。北大病院と当別町のレストランAri(アリ)が共同で開発したものです。健康食で知られる地中海地方の食品と、高血圧予防に効果があるとされている食品を組み合わせています。トマトなどの新鮮な野菜とオリーブオイルを使ったメニューを参加者は興味深そうに味わっていました。
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