内容をスキップ

  • About

Categories

  • ニュース
  • レポート
  • 学生の活躍
  • 研究紹介

プレスリリースを解説!「壊れることで強くなるゲルを開発」(グン・チェンピン教授)

グン・チェンピン教授

龔 剣萍(グン・チェンピン)教授(先端生命科学研究院)の研究グループは、壊れても自ら修復し、さらには強くなるハイドロゲルを開発しました。

ハイドロゲルとは、長い分子の鎖(高分子)が網目のような構造を作り、大量の水を吸収した物質です。実は私たちの周りでもあちこちに存在します。例えば、ソフトコンタクトレンズ、お菓子のグミ、軟骨もハイドロゲルです。

ハイドロゲルは壊れると元に戻りません。割れたゼリーを集めても元通りにならないのと同じことです。これまでも自己修復するハイドロゲルが研究されて来ましたが、修復するスピードが遅すぎて実用的ではありませんでした。

ハイドロゲルの一種であるゼリーは壊すと元に戻らない

今回、グン教授たちはハイドロゲル内に壊れやすい結合を入れました。この結合は力をかけると簡単に壊れますが、たくさん壊れるため、新たな高分子の網目をすばやく作ることができます。その結果、自己修復のスピードはこれまでの100倍になり、さらには強度も上がる結果となりました。

ハイドロゲルを上下方向に引っ張ると、高分子の化学結合(青線)が切れるが、すぐに新しい網目構造(赤線)が作られる
ハイドロゲルを上下に引っ張る実験。一般のハイドロゲル(左)は亀裂が入ると切れてしまうが、自己修復するハイドロゲル(右)だと亀裂の周りで新しく強い結合が作られるため亀裂は大きくならない。

この方法は、他の高分子材料にも応用できる可能性があります。柔らかさと強さが必要な状況、例えば機械の接合部や人間の関節などでの活用が期待されます。

Information

Update

2025-04-16

Categories

  • 研究紹介
  • Facebook
  • Twitter

Related Links

  • プレスリリース:化学結合の切断を利用した新しい自己強化材料の開発~機械化学反応による急速強化が可能に~(龔 剣萍 教授)(2025年2月27日)
  • Sacrificial Scaffolding Helps New Hydrogels Heal Quickly (Duke University Pratt School of Engineering)
  • グン・チェンピン教授

投稿ナビゲーション

Previous
  • ニュース
先端生命科学研究院長就任のお知らせ
2025-04-15
Next
  • ニュース
自分の本を出版する夢が叶いました(理学部「彩」特集)
2025-04-21

Related Articles

    • 研究紹介
    プレスリリースを解説!「がんは硬さで悪くなる」(石原誠一郎助教)
    2025-05-02
    • 研究紹介
    健康のカギはαディフェンシン!~腸内細菌叢から人類の幸福を願う~(理学部「彩」特集)
    2025-04-28
    • 研究紹介
    動物でも植物でもない生物?!多様な原生生物の行動解明に挑む【リサーチタイムズ】
    2025-03-12
    • 研究紹介
    注目の研究を解説!「顕微鏡での細胞観察は光の毒性に気をつけて」(横井友樹助教)
    2025-02-28
Back to top
Official
Site
  • 高分子
    機能学
  • 先端生命
    科学研究院