スタッフ

中島 祐准教授 (NAKAJIMA Tasuku)

研究室
ソフト&ウェットマター研究室
研究テーマ
ゲルの構造・性質・機能の全てを理解・制御する
研究キーワード

ゲル、階層構造、メカノケミストリー、高強度、液晶、配向、自己組織化

研究内容

私の目標は、生物を超える機能を持つ機能性ゲル材料を実現することです。
生体組織は、水を含んだ柔らかい”ゲル材料”であり、極めて高い機能を示します。一方で、人工的に合成されたゲルは、生体組織と同じく柔軟な含水材料であるにも関わらず、そこまで優れた機能を示すことはありません。では、どうすれば生物を超える機能を実現できるでしょうか?私はそのために、ゲルの構造を自由にコントロールする技術を開発し、ゲルの構造-特性相関を俯瞰的に理解し、これら知見を用いてゲルの新性質・新機能を開拓しています。さらに、ゲルと様々な要素を複合させることで、これまでの常識に囚われない材料群を開発しています。
例えばこれまでに、ゲル網目の向きを揃えることでアキレス腱のように丈夫なゲルを、ゲルの網目を適度に凝集させることで極めて破壊に強いゲルを作成しました。また、ゲル内での化学反応を力で制御し、筋肉のように鍛えると成長するゲルも開発しています。

担当学部・大学院

メッセージ

ゲルは、多様な素材・分子と組み合わせることによって無限の可能性を示す材料です。興味がある方は、ぜひ我々のゲルに触れて、その面白さと可能性を体感してください!

代表的な研究業績

C. Imaoka, T. Nakajima, T. Indei, M. Iwata, W. Hong, A. Marcellan, J. P. Gong, “Inverse mechanical-swelling coupling of a highly deformed double-network gel”, Sci. Adv., 9, eabp8351 (2023).

S. Ohmura, T. Nakajima, M. Yoshida, J. P. Gong, “Squid/Synthetic Polymer Double-Network Gel: Elaborated Anisotropy and Outstanding Fracture Toughness Characteristics”, NPG Asia Mater., 15, 2 (2023)

Y. Z. Guo, T. Nakajima, M. T. I. Mredha, H. L. Guo, K. Cui, Y. Zheng, W. Cui, T. Kurokawa, J. P. Gong, ”Facile Preparation of Cellulose Hydrogel with Achilles Tendon-like Super Strength through Aligning Hierarchical Fibrous Structure”, Chem. Eng. J., 428, 132040 (2022)

T. Matsuda, R. Kawakami, R. Namba, T. Nakajima, J. P. Gong, “ Mechanoresponsive Self-growing Hydrogels Inspired by Muscle Training”, Science, 363, 504-508 (2019).

K. Hoshino, T. Nakajima, T. Matsuda, T. Sakai, J. P. Gong, “Network elasticity of a model hydrogel as a function of swelling ratio: from shrinking to extreme swelling states”, Soft Matter, 14, 9693-9701 (2018).

北大研究者総覧参照

備考

<オフィスアワー>
・訪問受け入れ日時:講義期間中はいつでも
・居室:次世代棟3階
※不在の場合があるため下記メールアドレスへ事前連絡の上来室してください。
tasuku[at]sci.hokudai.ac.jp

所属