先端生命科学研究院・生命科学院では所属の学生に対する「スキルアップ支援」を実施しています。
対象は、「MC-DC一貫短縮修了コース(※)」の学生、及び、生命科学専攻(生命融合科学コース)及びソフトマター専攻の博士後期課程(DC)への進学を希望する優秀な博士前期課程学生(MC)・理学部 生物科学科(高分子機能学専修)4年生です。学生の研究能力向上のため、学会参加などへの支援を行います。
※生命融合科学コースまたはソフトマター専攻に所属する優秀な学生を対象として、標準修業年限(MC 2年、DC 3年)を短縮(MC 1-1.5年、DC 2-2.5年)しての博士学位の取得を目指すコース
支援を受けた学生によるレポートを紹介します。
いざ、研究分野の聖地へ!
阿部 潤(あべ じゅん)
ソフトマター専攻・博士前期(修士)課程・1年
蛋白質科学研究室
私たちの研究室では、NMR(核磁気共鳴)装置を用いて、さまざまな試料を対象にした生体内代謝物の網羅的解析(メタボローム解析)を行っています。今回スキルアップ支援を活用させていただき、山形県鶴岡市で開催された「第18回メタボロームシンポジウム」に参加させていただきました。山形県の西側に位置し、大都市から離れた場所にありますが、メタボローム解析に特化した研究室やベンチャー企業が集まっており、「聖地」とも呼べる地域です。
本シンポジウムでは、多様な分野の研究者が発表を行い、メタボローム解析の幅広い応用を改めて実感しました。また、学生が少なく企業関係者が多い点に驚き、産業界での関心の高さを感じました。
また、北海道岩見沢市の方から提供いただいた母乳のNMRメタボローム解析についてポスター発表も行いました。発表時間は短かったものの、さまざまな方から質問やアドバイスをいただき、研究を通して他者と交流することの重要性と楽しさを改めて感じることができました。
今回のシンポジウムへの参加を通じて得られた知見や交流は、今後の研究活動にとっても大きな糧になると感じています。