人事制度

部局テニュアトラック

先端生命科学研究院は2018年度に「先端生命科学研究院テニュアトラック(部局テニュアトラック)制度に関する要項」を制定しました。この実施要項は2019年度本学の「部局テニュアトラック認定制度」のモデルとなりました。

2022年度、要項に基づいて中間評価とテニュア総合審査の審査内規を見直し、アドバイザー推薦による中間評価後の繰上げテニュア審査を新たに設けました。これにより、着任した若手教員の活躍を評価する機会を増やすとともに、早期のテニュア化を進めます。

部局テニュアトラック制度の特徴
  • テニュアトラック期間:5年
  • 国際公募から採用まで:書類審査に合格した場合、面接を実施します。面接では、これまでの研究・教育の実績や今後の展望・抱負に加えて、テニュアトラック5年間の達成目標(自己目標)を発表いただきます。また面接を経て自己目標の内容等について合意調整をいたします。
  • 採用後、テニュアトラック教員へのアドバイザーを置き、部局における研究・教育のアドバイスを実施します。
  • テニュアトラック期間3年目終了時に中間評価、4年目終了時に繰上げテニュア審査、5年目にテニュア総合審査を実施します。
  • テニュアトラック教員のための育成プログラム・研修等を受けることができます。
  • 5年目のテニュア総合審査で審査基準を満たす場合には6年目からテニュアポストへ着任となります。
  • 中間評価の内容により、3年目の早期テニュア審査、4年目以降の繰上げテニュア審査を実施することもあります。
部局テニュアトラック制度の活用 Q & A

Q1. テニュアトラック期間の教員職種は「助教」ですか。
A1. 職種については助教に限定していません。公募要領でご確認ください。

Q2. テニュアポストは用意されていますか。
A2. 公募時点でテニュアポストは担保されています。

Q3. テニュアトラック5年間の達成目標(自己目標)の項目はどのような内容ですか。
A3. (1)研究活動等について、 (2)教育活動等について、 (3)その他・社会連携等について5年間の到達目標を自己目標として設定していただきます。

Q4. インセンティブについて
A4. 応募時に40歳未満の方が採用された場合、スタートアップ研究経費(2年間)の支援(本学L-Station「部局テニュアトラック認定制度」による)があります。また希望によりOJT型育成プログラム実施経費、留学経費、その他プログラム等L-Station提供の支援申請が可能です。

Q5. 中間評価及びテニュア審査の方法は?
A5. 外部委員(複数名)を含むテニュアトラック審査委員会が、公正な審査にあたります(「自己目標」の達成状況が基準となります)。中間評価・テニュア審査の評価と審査意見はテニュアトラック教員へフィードバックされます。

Q6. テニュアトラック教員のための育成プログラム・研修はどのような内容ですか。
A6. 部局による、次世代生命科学研究プロジェクト申請の他、創成研究機構・L-Station・統合URAステーション等が企画する各種育成プログラムやFD研修などを予定しています。

Q7. テニュア審査の審査基準に満たない場合、テニュアトラック期間の延長はありますか。
A7. テニュアトラック期間の延長はありません。ただし本学の任期規程に従い、個別相談の上、部局でセーフティ・ネットを設けることとなっています。

北大及び先端生命科学研究院のテニュアトラック導入の背景

「北大型」テニュアトラック制度 北海道大学では、優れた若手研究者に対し、テニュア獲得に向けてのインセンティブを与えることにより、教育研究に対する意欲を高め、自立した研究活動を行う能力及び次世代の融合科学を担うリーダーとしての資質の向上を図り、もって国立大学法人北海道大学における教育研究の充実のため、テニュアトラック制度の普及・定着を推進してきました。また2019年から、部局独自のテニュアトラック制度導入の支援を目的に部局テニュアトラック認定制度を開始しました。これらのテニュアトラック制度に関する業務は、研究人材育成推進室(L-Station)(2021年度までは人材育成本部、2022年度から創成研究機構所属)が担っております。

先端生命科学研究院ではこれまで「北大型」テニュアトラック制度及びその育成プログラムを積極的に活用し、若手研究者の採用・育成を継続して実施中です。

研究院・部局テニュアトラック制度の先行導入事例

先端生命科学研究院では教育研究の充実のため、2017年度に多様な財源による教員雇用制度による若手研究者雇用支援策を開始しました。さらに、2018年度に「先端生命科学研究院テニュアトラック(部局テニュアトラック)制度に関する要項」を制定しました。この先端生命科学研究院の先行事例は、本学の「部局テニュアトラック認定制度」のモデルとなりました。

その他参考:教員のキャリアパス・流動性

先端生命科学研究院所属教員(2001-2005、2006-2018)のデータでは、先端生命科学研究院の採用教員の大部分は他の大学・研究機関や北大他部局から着任しています(着任前職:他機関または北大他部局から91%)。また、キャリアパス異動先は国内・海外大学の教員・理事、研究機関、企業、官公庁など多様です。